今年もInnovation Weekend World Tour の最終戦、Innovation Weekend Grand Finale 2016 を開催する。12/2(金)@日本マイクロソフト本社(品川)。

2013年6月に開催したInnovation Weekend in Silicon Valley がキッカケとなり、その一年半後、家族全員でシリコンバレーに移住してしまったベンチャーナウの竹内さんと一緒に Innovation Weekend を立ち上げたのは、2011年5月。3.11の直後で、不安な気持ちだった。

最初の3年間は東京で開催していたが、2014年シーズンから、主に海外で開催するようになった。

理由はいくつかある。ひとつは、サンブリッジ グローバルベンチャーズの投資先が海外のスタートアップの方が多くなったこと。もの凄いエネルギーと決して少なくない時間とおカネを投下して開催しているわけで、であれば、僕らの投資先の発掘に繋げたいと思った。

結果として、IW2014 London 優勝の Vivid Tech という、コールセンター向けソリューションを開発しているスタートアップへの投資機会に繋がった。また、IW2015 Berlin 優勝で尚且つInnovation Weekend Grand Finale 2015 でも優勝した INFARM という AgriTech スタートアップにも投資することができた。

また、僕が口を開けば「Go Global!」と言っていること、僕自身、グローバルなことをしたいと思っていたこともあり、であれば、僕(たち)自身が出来ることとして、Innovation Weekend 自体をグローバルなブランドにしたいと思い、思い切って挑戦することにした。

これも最近、機会がある毎に言っていることだが、日本は「単一民族国家」で、異文化に対する日常的な接点を持ちにくく、また、日本語という世界中で1億人にしか話されていない言語を母国語とし、教育制度の問題で、ビジネスレベルで英語を話せる人材はまだまだ極限られており、このままでは、グローバルな競争環境からますます置いて行かれてしまうという危機感を持っている。

日本からどんどん海外に打って出る起業家が輩出されるのが理想的ではあるが、何事も一足飛びではいかないので、東京をスタートアップにとってのグローバルHUBのひとつにできれば、日本にいながらにして、海外の起業家や投資家との接点ができ、生粋な日本人でも、徐々にコスモポリタンな感覚を身につけられるのではないか?と思ったことが、もうひとつの理由である。

例えば、日本の女子プロゴルフの世界では、米国LPGAと日本LPGAの共催トーナメントがあるが、その試合には米国ツアーの選手が大勢やってきて、日本の女子プロ選手は彼女たちと同じ組で試合をすることになる。女子の方が体格のハンディがないという事情もあると思うが、そのような環境があることも、日本人の女子プロゴルファーが世界で活躍する下地になっている部分もあるように思っている。

つまり、海外でIWを開催し、その優勝・準優勝スタートアップを日本に招待して、日本のスタートアップや投資家との人間関係を創ることで、微力ではあるものの、東京のスタートアップシーンのグローバル化に少しでも貢献できればと思っている。

今でこそ、Tech in Asia TokyoやSLUSH ASIA、TechCrunch Tokyo 等、グローバルなスタートアップイベントが東京で開催されるようになったが、その先鞭をつけたという自負もある。

そんなことで、Innovation Weekend World Tour なるものを始めたわけだが、初めての海外でのInnovation Weekend は Singaporeで行った。Tech in Asia 創業者のWillis や Andrew が協力してくれたお陰で、IW海外デビューは、そこそこ順調に開催できた。

しかし、その次のLondon、そして、Boston では、辛酸をなめた・・・。ピッチ登壇スタートアップもオーディエンスも集まらない・・・。スポンサーの皆さんに、何と言ってお詫びをすればいいのか・・・、本当に泣きたい気持ちだった。

とにかくツテを類って知り合いにメールを送りまくっていたところ、IW London では、Gengo, Co-founder Matt のSister(お姉さんか妹さんかは分からない)がロンドンに住んでいたということで、彼女の知り合いにメールしたり、 Twiter でツイートしてくれた。Twitterに関しては、僕にこういう観点でセンテンスを書いて送ってくれ!とアドバイスをしてくれたりと、本当に親身になって助けてくれた。

また、Chirs Wade というイギリス人の起業家で現在はベンチャー投資をしている人から、当時Techstars London のヘッドをしていた Jon Bradford を紹介してもらった。そのJon から紹介してもらった f6s.com というプラットフォームに、僕たちのピッチイベント情報を投稿したりしているうちに、開催日の2週間前ぐらいからだったと思うが、それまでの苦労が嘘だったかのように、ピッチへの応募もオーディエンスの登録も集まりだした。

特に、Matt's sister の Tweets は、効果があった。いつか、直接会って、お礼を言いたい。

また、今だから言えることだが、IW Boston では、開催日の10日前ぐらいまで、ピッチへの応募がたった3社!しかなかった・・・。詳細は割愛するが、これまた、嘘のような話だが、結果的には30社近い応募があった。

そんなことで、結果的には両都市とも盛況にて開催することができた。

World Tour 2年目の2015年は、多少はスムーズに行くかと思ったが、そうは問屋が卸してくれず、New York、San Francisco、Berlin とも、2014年同様、ピッチ登壇スタートアップも参加者も、その募集に苦労をした・・・。マジメな話で心臓に悪い。

3年目の今年も、やはり苦労をした。特に、IW Berlin では、サッカーのEuro Cup でドイツが勝ち上がり、準決勝が「ドイツ v.s. フランス」となった!事実上の決勝戦である。ベルリン市内に用意された大規模なパブリック・ビューイング会場は、きっと大盛況だっただろう。残念ながら、ドイツはフランスに敗退したが・・・。

そんなことで、せっかく選んだピッチ登壇スタートアップ10社中のなんと4社が前々日にキャンセル!ドイツの知り合いにとにかく声を掛けまくり、何とか新たな4社をゲットした!ドタキャンの理由は4社とも「投資家とのMTG」・・・。18時から?どう考えても嘘だろう!!尚、僕たちは集客を考えて、急遽、IW Berlin 終了後、会場でパブリック・ビューイングをすることにした。

さて、Innovation Weekend World Tour 2016 の集大成、Innovation Weekend Grand Finale の登壇スタートアップを紹介したい。

IW New York 優勝は、自分のクルマの運転状態をモニタリングし、燃費の向上や故障を未然に防ぐためのIoTスタートアップ「Dash」。準優勝は、ミレニアル世代をターゲットとした旅行コンシェルジュサービス「Journy」。

IW Berlin 優勝は、スマートフォンを使い、フロントを経由せずチェックインや支払いを可能にするホテルアプリ「Conichi」。準優勝は、現金の代わりに、金額を上乗せしたギフトカード等で受け取ることができるサービスを提供する「OptioPay」。

IW San Francisco 優勝は、スマートフォンを使ったキーレス自転車ロック「Ellipse (Skylockから改称)」。準優勝は、A.I.を使ってマネージャーがチームメンバーからフィードバックを受けて、最適なアクションを取るのを助けるプラットフォーム「Butterfly」。

上記6社に、Innovation Weekend Osaka および一般公募を含めた約10-12社のスタートアップが、年間チャンピオンを目指して登壇する。

次にスピーカー陣を紹介したい。昨年に引き続き、TechCrunch Co-founder で現在はモバイルに特化したインキュベータ Archimedes Labs を運営すると共に、自身のスタートアップ Chat Center CEOでもある Keith Teare氏。IWGF2015では、ユニコーン誕生に沸くシリコンバレーの現状を紹介してくれたが、今年はどんな話をしてくれるのか?楽しみである。

東南アジアからは、Rebright Partners 蛯原さん。彼は5年前から東南アジアやインドでのスタートアップ投資を始めており、彼のブログは「米国テック一強時代の終焉と米中二強時代の始まり」の指摘やインドのスタートアップエコシステムの勃興等、とても示唆に富んでおり、興味深い。

また、セカイカメラ、Telepathy One で世界をアッと言わせた後、暫くの沈黙を経て、彼にとって3度目の挑戦となる音声アプリ「Baby」をローンチした井口尊仁さんが、シリコンバレーでの彼の挑戦の日々を語ってくれることになった!

そして、ポッドキャスティングDisrupting Japan を運営するシリアルアントレプレナーの Tim がモデレーターとなり、Keith と蛯原さんを交えて、今後、テックスタートアップのグローバルな競争環境がどのように変化していくのか?に関して議論を展開する。

皆さんのご参加を心よりお待ちしています!

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